パン屋さんでクロワッサンを買うと、紙袋に入れてもらうことがあります。
お店によってはいつもビニール袋に入れてもらうこともあり、どうやって保存するのがいいのか迷いますよね。
そこで
について私がパン屋バイト時代に教わった話を共有したいと思います!
別の記事で紙袋に入れてもらったフランスパンの保存方法についても紹介していますので合わせて参考にして下さい。
Contents
パン屋さんでクロワッサンを紙袋に入れる理由
パン屋さんでクロワッサンを紙袋にいれる理由は、クロワッサンから出る水分や油脂でクロワッサンのサクサク感を失わないようにするためです。
一見表面は冷めていても、水分が蒸発し続けているので、密閉性の高いビニール袋に入れるとパリパリサクサクの表面がしっとりしてしまいます。
また、クロワッサンはバターをたっぷりと練りこんでいるパンであるため、時間が経つと油脂が染み出してくることがあります。
このしみだした油脂を紙袋が吸ってくれるため、ふにゃっとするのを防いでくれるのです。
このような理由から、密閉性・耐水性・耐油性の高いビニール袋に入れるとクロワッサンはしっとりとしてしまいます。
では逆になぜビニール袋に入れるお店があるのでしょうか?
これは日本独特の文化で、欧米では紙袋に入れるのが一般的です。
日本は平均気温や湿度が高く、カビが生えやすい環境のため、衛生対策のためにビニール袋に入れるようになったとされています。
パン屋さんのクロワッサンの魅力はなんといっても、スーパーのパンでは味わえないあのサクサクの食感。
このサクサク感を長持ちさせるための保存方法と、ビニール袋に入れてしっとりしてしまったクロワッサンのサクサク感を復活させる方法をご紹介していきます。
クロワッサンの保存方法と賞味期限
クロワッサンの保存方法について、当日中に食べる場合と、翌日以降に食べる場合で正しい保存方法は異なります。
保存方法別の賞味期限と、やってはいけない保存方法についてもご紹介していきます。
当日中に食べるなら常温
クロワッサンを当日中~翌日の朝に食べる場合、クロワッサンは紙袋のまま常温で保存しておいてOKです。
紙袋は密閉性が低いため水分が飛んでパサパサになるのではないかと心配されるかもしれませんが、クロワッサンはたっぷり入ったバターの保水性で1日くらいではパサパサになりにくいです。
ただし、常温保管でおいしく食べられる”賞味”期限は当日中~翌日と考えておくといいでしょう。
一般的な”消費”期限である2~3日程度なら食べることはできますが、食べた時にふわっと立ち上がるバターと小麦の香りは時間とともにどんどん失われていきます。
そのまま食べる場合、当日中に食べる方がおいしさのピークでいただけます。
翌日以降に食べると分かっている場合は、クロワッサンをおいしく保つためにも次に説明するように冷凍保存しておきましょう。
翌日以降に食べるなら冷凍保存
翌日以降に食べると分かっているクロワッサンは、できるだけ早くひとつずつラップで包み、ジップロックに入れて冷凍保存するのがおすすめです。
お店ではじめからビニール袋に入れてもらった場合は、さらにジップロックに入れて密閉しておくと冷凍庫のにおいが移らず安心ですね。
この方法なら賞味期限は1か月程度持ちます。
ビニール袋に入れてもらった場合も同様、当日は常温保管、翌日以降に食べる場合は冷凍保存です。
ビニール袋に入れてしっとりしてしまった時のサクサク感を復活させる方法は後半で解説していますのでそちらをご覧ください。
冷蔵庫での保存は推奨しない
パンを冷凍したことがない方は冷凍に抵抗を感じるかもしれませんが、間違っても冷蔵庫はNGです!
冷蔵保存がなぜだめかというと、パンが固くなる原因である「乾燥」と「でんぷんの老化」がダブルで起こりやすい環境だからです。
・でんぷんの老化(β化)が起こりやすい温度である2~4℃に近い
これはクロワッサンに限らずパン全般に言えることです。
パンは必ず「常温または冷凍で保存する」と覚えておきましょう!
クロワッサンのサクサク感を復活させる方法
クロワッサンの焼きたてのサクサク感を復活させるコツをご紹介します。
冷凍したクロワッサンの解凍方法
冷凍したクロワッサンは常温1~2時間で自然解凍することで、そのまま食べることもできます。
トーストする場合は、冷凍庫から出してそのままトースターに入れてもいいですが、一度自然解凍してから焼いた方がムラなく温めることができ失敗を防ぎやすいです。
リベイクすることでバターのふわっとした香りとサクサクの食感が復活します。
トーストで温めるコツは次にご紹介しています。
クロワッサンのサクサク感を復活させるコツ
ビニール袋で保存してしっとりしたクロワッサンや、解凍したクロワッサンはトースターで焼くことでサクサク感を復活させることができます!
上手にサクサクでおいしいクロワッサンを復活させるコツを3つお伝えします!
①アルミホイルで包む(焦げ防止)
②トースターの低温で3分(焦げ防止)
③取り出したら1分待つ!(サクサク復活)
①アルミホイルで包む/かぶせる
クロワッサンはバターや砂糖がたっぷり入っているため、焦げやすいパンです。
アルミホイルで包んでからトースターにいれる、または、クロワッサンの一番背が高く焦げやすい部分にアルミホイルをかぶせるだけでも焦げを防ぐことができます。
②トースターの低温で3分
トースターで低めの温度で3分ほど温めます。
低めの温度の基準は、我が家のアラジンのトースターなら170℃程度でちょうどよい加減です。
焦げを防ぐことが目的の①②に関しては、この方法以外にトースターを最高設定温度で予熱しておき、余熱のみで温める方法もあります。
アルミホイルをのせて低温で温めれば焦げを防ぐことができ、余熱なしの時短で作れるのでおすすめです。
ご自宅のトースターの機能に応じて調節してください。
③取り出したら1分待つ!
この工程がクロワッサンのサクサク感を復活させるために一番重要!
焼きたてのクロワッサンは、クロワッサンに入っているバターが高温で液体になるため、しなっとしています。
温度が下がったときにバターが固体に戻りパリッとサクサク感が復活するのです。
早く食べたい気持ちはよーく分かりますが(笑)、1分は我慢しましょう!
デニッシュ生地の菓子パンやお惣菜パンは冷凍できる?
ここまではシンプルなクロワッサンについて解説しましたが、デニッシュ生地に何か別の食材が入っている場合はどうなのでしょうか?
デニッシュ生地の菓子パンやお惣菜パンの消費期限は基本的には当日中~翌日です。
それ以上保存したい場合に、冷凍できるパンと冷凍できないパンについて解説します。
冷凍可能な菓子パン
パン・オ・ショコラやクロワッサン・ダマンドなど、
チョコレートやクッキー生地でアレンジされたクロワッサンは冷凍が可能です。
カスタードクリームや、砂糖で煮込んだ果物のコンポートがのったデニッシュも冷凍できます。
冷凍した場合、賞味期限は1か月程度を目安にしましょう。
・パン・オ・ショコラ
・クロワッサン・ダマンド
・クリームデニッシュパン
・りんごデニッシュ
・あんデニッシュ
・パン・オ・レザン など
解凍方法は、常温1~2時間ほどで自然解凍。
さらにトースターで温めると、パン・オ・ショコラならチョコが溶けたり
カスタードクリームやコンポートが温かくなって、また違った風味が楽しめます。
冷凍できない菓子パン・お惣菜パン
冷凍ができない菓子パンやお惣菜パンは、生ものがのっているもの。
いちごなどの生果物や生クリームがのった菓子パン、
マヨネーズを使ったお惣菜パン、
レタスなどの生野菜がサンドされたようなサンドイッチは冷凍できません。
消費期限が短いため、当日中に食べきりましょう。
・生フルーツのデニッシュ
・ツナマヨデニッシュ
・クロワッサンサンド(ベーコンレタス) など
まとめ
クロワッサンを紙袋に入れる理由、クロワッサンやデニッシュの適切な保存方法と解凍方法を解説しました。
おいしく食べられる賞味期限は製造日から常温保存で1~2日、冷凍すれば1か月です。
しっとりとしてしまったクロワッサンは低温のトースターで温め、取り出して1分待つことでサクサク感が復活します。
時間がたってもサクサクでバターの香りがふわっと香るおいしいクロワッサンを楽しみましょう。
別の記事で紙袋に入れてもらったフランスパンの保存方法についても紹介しています。
クロワッサンとフランスパンでは紙袋に入れる理由や期間が異なりますので、合わせてこちらもご覧ください。
コメント